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  • 執筆者の写真はりきゅうすず風 院長 鈴木

心包について

更新日:2023年3月29日

今回は心包についてです。


心包とはなんぞや?

今までの五臓は、西洋医学的にも当てはまる臓器がありましたが、

この心包は、東洋医学独特の考えの蔵です。


心包は、字の通り心臓を包む膜と考えられています。

現代医学の心膜とは違います。


心包は心の代わりに働きます。

心のところでもお話ししましたが、『君主の官』と言われています。

つまり、王様です。王様がやられると国が滅んでしまいます。

そのため、心の代わりに心包が働くのです。

影武者や有能な秘書、官房長官といったところですかね。


なので、働きとしては心とほぼ同じです。

心は血を身体中に送り続ける。

働きづくめだと疲れるし、熱を持つので

そこを心包がお世話してうまくフォローするイメージですね。

そうすることによって、熱をためすぎずにずっと動いていられるのです。


心と腎はとても密接な関係にあります。

腎は生命の根本であると前回お話ししました。

心も止まったら死んでしまいます。

腎は水と深い関わりがあるので、冷えすぎないように

心から心包を介して陽気をもらい温めます。

心も熱を持ちすぎないように腎の水分で適度に冷やします。


この心と腎の交流がうまくいかないと、

冷えのぼせの状態になります。

下半身・足先は冷たいけど、上半身・顔は熱いという状態です。


今回で蔵については終わりましたので、

次回からは胆についてお話します。



『類経図翼』より

 

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