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執筆者の写真はりきゅうすず風 院長 鈴木

肺について

更新日:2023年3月29日

今回は肺についてです。


肺には『魄』(はく)という生まれ持った気があります。

これに食べ物からできた気が合わさって【肺気】となります。

この肺気は、陽気として発散させ全身を巡る働きをしています。


肺気によって全身に陽気が巡ると、身体を冷やすことなく免疫もしっかり働きます。

風邪をひきにくかったり、手足の冷えにもなりにくいです。


肺はもちろん呼吸器と深い関わりがあります。

東洋医学では、「肺は皮毛をつかさどる」と言って

皮膚との関連があります。


肺気は陽気を全身に巡らせると言いましたが、

陽気は発散する作用があるので、特に皮膚表面を多く巡ります。


外が熱ければ、温める作用を控えて毛穴を開き汗として熱を出す。

外が寒ければ、毛穴をしっかり閉じ、温める作用を高めるなど、

体温調節をうまい具合にしてくれます。


皮膚がもともと弱い人(かぶれやすいなど)、荒れている、

体毛が濃い、色白の人などは肺体質と言って肺が弱くなりやすいタイプです。


肺は「鼻」とも関わりがあります。

肺気・陽気がしっかり巡っていれば鼻はスッキリ通っていますが

冷えたり、陽気の巡りが悪いと鼻が詰まったり、

悪化すると鼻炎や蓄膿症にもなってしまいます。



肺が一番活発に働くのは『秋』です。

秋はだんだんと冷えてきます。

身体も冷えないように肺が陽気をめぐらせつつ

身体を温めてくれるからです。

そのため適度に軽い運動をしてめぐりを浴すると効果的です。


次回は腎についてお話します。



『類経図翼』より


 

東洋医学専門の鍼灸院『はりきゅうすず風』

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