前回が陽と過剰と不足についてお話ししました。
今回は陰の過剰と不足です。
まずは陰の過剰です。
前回の陽の時は、陽の気、陽の血の充満・停滞があるとお話ししましたが、
今回は陰の気、陰の血が停滞・充満した状態です。
陽は熱の作用ですが、陰は冷やす作用です。
陰気が過剰になったときは、冷える働きが強くなるので寒冷症状が出てきます。
身体の表面が陽なのに対して、内面は陰です。
なので、内面に陰気が多くなると身体の芯から冷えてきます。
症状としては、下痢になったり、手足が冷え切ってしまいます。
次に陰血が過剰になった時です。陰の血は、陽である気と陰である水でできています。
この陰血も温める作用があるのですが陰の部位にあるので、陽血の過剰とは違う症状となります。
陽血の過剰は上半身の症状でしたが、陰血の過剰は下半身の症状として出やすいです。
同じ血ですが、陰にあるので流動性が悪く固まりやすいです。そうなると【瘀血】と言われるものになり、内臓の病気や女性では婦人科疾患の原因になりやすいです。
次に陰の不足についてです。
まずは陰の気が不足についてです。陰の気は冷やす働きがありましたね。
その冷やす働きが不足するので熱症状に傾きます。ただ陽気の過剰のような強い熱症状ではありません。
陰なので体の内部の症状として出ます。
胃腸の陰気が不足し、熱の症状になると胃の痛みや胸やけなどの症状が出てきます。
次に陰血の不足についてです。
血は陽の気と陰の水でできていましたね。
陰血の不足はとくに水が不足して、冷やす作用が弱まり、
熱の症状が出てくるということです。
症状としては、手足がほてる、筋肉痛などが陰血の不足で起こります。
次回は五臓について詳しくお話していきます。
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